さて今回は、電話クレーム応対に際して、最初の10分間のうちにやるべきことの具体的なテクニックを紹介したいと思います。

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まずは「聞く」ことからはじめる

さて今回は、電話クレーム応対に際して、最初の10分間のうちにやるべきことの具体的なテクニックを紹介したいと思います。


前回、相手が興奮している状態で安易に「申し訳ございません」を繰り返すことで、対応が難航してしまうリスクについて述べましたが、ではどうすればよいのか。


クレーム電話を取ったら、まずあなたがやることは「聞く」です。 とことん相手の主張を聞いてください。


ただし、ここでの「聞く」は、「同調する」ではありません。

これもまたアンチ教科書で申し訳ないんだけど、「そうですよね~」とか、「お気持ちは理解できます」という「同調」をする事で、相手はこちらを自分の理解者だと感じる・・・うんたらかんたら・・・



まずないわ。


いや、あるときもあるが、ほとんどの場合それはない。これは、クレームの終盤でのテクニック。(これは後で述べます)

 

クレームの初期応対を成功させる3つの心構え

最初の状態で「聞き」に徹してください。これだけで驚くほどスムーズに対応が進むことが多い。


ここで「そうですよね」とか、「おっしゃる通りです」などの同調フレーズは無駄です。前回も書きましたが、序盤での不要なお詫びに加え、不要な同調も「俺が正しい」と反射的に感じさせる言葉なので、どんどん相手はヒートアップしちゃうんだよね。


「興奮していて何を言っているのかわからない」のがクレームの初期状態です。 だからこそ「聞き」に徹しないと、何を言っているかわからないまま時間ばかりが過ぎ、相手を余計イラつかせます。

 


私がここで言う「聞く」=「把握」です。最初の5分~10分はお客さんの主張が何なのかを正確にこちらが把握する事に集中してください。

この時はつぎの3つの心構えが必要。


①冷静
②客観
③丁寧


【①冷静】 
突然怒鳴られるので、どんなに慣れたオペレータでも動揺しますから、必要以上に冷静になる事です。 
冷静さを保たせるには、いざという時の上席の対応フローや、会社としての対応方針をあらかじめケースごとにガイドライン化しておくなどの、体制作りも必要。

なんの後ろ盾もなく一人で対応させているようでは、冷静な対応など無理。冷静さがないと、とんでもない事を言ってしまったり、相手の話がいつまで立っても理解できず、何度も同じ話をさせてしまったりと、めちゃくちゃになるから注意。しっかりと上司がモニターしながらメモなどで指示を出すことで、オペレータは冷静に対応ができます。


ちなみに、上司が部下に対して「お前に任せる」はただのチキン野郎なのであしからず。


【②客観】
相手はオペレータに対して怒っているわけではなく、企業やサービスに対して怒っているのですが、いざ1対1で対応すると、どうしても自分が怒られている感覚にとらわれてしまいます。
最悪、過剰な要求に「私がなんとかします」とあらぬ展開に・・・。 

客観的に事象を把握する耳がいるのです。


【③丁寧】
最初の段階では不要なお詫びも同調もしません。しかしこれは相手を邪険に扱ったり突っぱねたりする態度を示すこととはぜんぜん違いますのでご注意。

敬語、尊敬語、謙譲語の応対マナーはもちろん。 マナーの悪い対応は、「なんだその対応は!!」と怒りが別の部分に飛び火し二次クレームを招きます。最高に丁寧に。

 



まずは5~10分の間に、お客様に何が起こり、お客様が何に怒り、お客様が何を要求しているのか を把握してください。

 

 


一通りぶちまけると、徐々に相手の温度は落ち着いてきます。クレームは温度との戦い(笑)です。ラーメンと一緒。

 


お客様の温度を早く鎮めるには「謝らない」で「聞く」に徹すること

そして、私は長年クレーム対応をしていてこの「温度」について、ある法則に気づきました。


それは「謝らないで対応したほうが、温度の低下が早い」ということ。


謝らないで対応していた方が相手が冷静になりやすいのです。

 


これは、お詫びの言葉が反射的に「自分が正しい」と思わせヒートアップする事の裏返しで、どんなに怒り散らしてもお詫びの言葉がないことに、相手は心にわずかな「クエスチョン」を浮かばせます。
これがお客様の冷静さを取り戻すきっかけになっているのです。


これには、謝らないながらも「聞き」に徹する声のトーンも大切になってきます。

活字では表現しにくいですが、「はい、さようでございましたか・・・!。」「ええ。」程度で十分ですが、声のトーンは大切です。トーン間違えると炎上しますよ。笑顔だったり機械的だったりしてもNGです。
「予想外の事が起きてこちらも驚いている。これは異常事態かもしれないと感じている」というニュアンスが伝わるようなトーンでなければなりません。


 


今まで述べた通りの対応をすると、上手くいけば大体は一通りぶちまけた辺りでこちらも事象の全体像を理解し、相手も若干落ち着き始めているころです。

 


ここまでくれば、解決へは近いです。


でも、そう上手くはいかない事も多いんだよな・・・。
次回は「聞く」段階でうまくいかないパターンについて述べようかと思います。